仏堂

奈良県

山奥にひっそりたたずむ、控えめながらも個性的な室生寺御影堂

室生寺は、主要な堂宇がある下方の伽藍と、山の中の石階段を上った先にある奥之院の2つのエリアがある。御影堂は奥之院に建っている。外観は簡素なものであり、それほど人目を引くものではない。小ぶりな堂宇である。真言宗の御影堂であるので、弘法大師さまが祀られている。内部は非公開である。
奈良県

信仰の複雑さと深さを想わせる空間をもつ當麻寺曼荼羅堂

當麻寺曼荼羅堂の外観はわりとすっきりまとまっている。建物自体が大きいものであるが、かなり高い基壇の上に建ち存在感がある。社寺建築は緩やかな傾斜地に建つことが多いため、背面より正面の基壇が高くなることも多いが、當麻寺はそれにしても高い。背面も高い。石階段7段くらいはあった気がする。繊細な曼荼羅堂を守るためだろうか
奈良県

正統な構成、正統な美。中世の奈良建築のひとつの理想形 薬師寺東院堂

東院堂は、身舎に4面庇がまわるという至ってシンプルで、オーソドックスなもの。向拝も外陣もないので、横長の平面である。内部にはいっさい壁がなく広々としている。その中心に須弥壇が置かれ、聖観音菩薩立像が祀られる厨子が乗っている。厨子の扉はいつでも開かれており、いつでもご本尊の姿を拝むことができる。
奈良県

聖徳太子追慕のための法隆寺東院夢殿

八角形平面の円堂と呼ばれる建物として代表的な建物である。建立は天平であるが、現在の形になったのは、鎌倉時代の大改造を伴う修理の時である。当初の建物は、軸部の高さが少し低く、軒が短く屋根勾配も緩かったらしい。確かに、整った屋根まわりの形は中世的である。
和歌山県

緊張感のある折衷様の中世仏堂 長保寺本堂

長保寺の創建は、寺伝によれば平安時代中期の長保2年(1000)。年号をとって「長保寺」とされた。中世本堂の事例として非常に貴重であり国宝に指定されている。装飾はごく控えめではあるものの、軒反りが大変強く、張り詰めた雰囲気を持つ。向拝柱の礎盤、肘木の笹繰、桟唐戸などの禅宗様の特徴をもつ。細部が破綻なくまとまっていて美しい建築である。鬼瓦が、ゴリラのような顔をしていて愛らしい。これは、奈良県東大寺近くの瓦道という瓦屋さんが製作されたものだそう。